この記事の要約
- 飲食店はGoogleビジネスプロフィールが先です。ホームページより優先してください。無料で、効果も早く出ます。
- そのうえでサイトを持つ意味は「メニューと価格を、いつでも自分で更新できる場所」を確保することです。
- 成果を分けるのは料理写真です。制作費を削ってでも、ここに予算を使ってください。
- 必要なのはメニュー・価格・場所・営業時間・予約導線の5つ。ページ数は少なくて構いません。
- 費用の目安は10万〜30万円。他業種より低く抑えられます。
- グルメサイトへの依存を減らすことが、利益率の改善に直結します。
- 補助金を使えば、チラシとサイトで最大60万円分の経費を計上できます。
結論:まずGoogleビジネスプロフィールです
飲食店のご相談をいただくと、私はまずこう聞きます。
「Googleビジネスプロフィールは整えていますか」
ホームページの話より先です。理由は単純で、「近くの居酒屋」「札幌 ラーメン」で探す人は、地図から選ぶからです。
サイトを30万円かけて作っても、地図に出てこなければ、そもそも見つけてもらえません。逆にGoogleビジネスプロフィールは無料で、写真と営業時間を入れるだけでも効果があります。
順序を間違えないでください。ここを整えてから、サイトを考える。これが最も費用対効果の高い進め方です。
私は札幌でWEB制作をしている個人事業者です。この記事では、飲食店にとってのサイトの役割と、他業種との違いをお伝えします。
では、ホームページは不要なのか
不要ではありません。ただし役割が他業種と違います。
役割1:自分で更新できる場所を持つ
飲食店の情報は頻繁に変わります。季節メニュー、価格改定、営業時間、臨時休業。
グルメサイトの情報を変えるには手数料や手間がかかることがあります。しかし自社サイトなら、思い立ったその場で変えられます。
特に価格改定の多い時期には、この差が大きく効きます。
役割2:グルメサイトへの依存を減らす
ここが最も重要です。
予約ポータルは集客力がありますが、予約1件ごとに手数料が発生します。月に何十件も入れば、年間で相当な金額になります。
しかも掲載順位は自分で決められず、常に他店と並べて比較されます。価格競争に巻き込まれやすい構造です。
自社サイトから予約が取れるようになれば、その分の手数料がまるごと利益になります。
役割3:ポータルに載せられない情報を伝える
店主の考え、食材へのこだわり、開業の経緯。グルメサイトの定型フォーマットでは伝わらないことがあります。
「なぜこの店を選ぶのか」を伝えられる場所は、自社サイトしかありません。
役割4:採用に効きます
これは見落とされがちです。飲食業は人手不足が深刻です。
応募を考える人は、必ず店名を検索します。「どんな店で、どんな人が働いているのか」が分かるサイトがあれば、応募のハードルが下がります。
料理写真がすべてを決めます
飲食店のサイトで、成果を左右する最大の要素です。
制作費を削ってでも、写真に投資してください
私が飲食店のご相談で必ずお伝えすることです。
制作費20万円+写真なしより、制作費10万円+撮影10万円のほうが成果が出ます。
理由は明快です。お客様は「おいしそうかどうか」で判断するからです。サイトのデザインが少々素朴でも、料理がおいしそうに見えれば来店につながります。逆はありません。
プロに頼む価値がある数少ない業種です
料理写真は、素人とプロで最も差が出るジャンルです。光の当て方、角度、シズル感。技術の差が明確に出ます。
撮影費は3万〜15万円ほど。撮った写真はサイトだけでなく、Googleビジネスプロフィール、SNS、チラシ、メニュー表にも使えます。使い回せる資産だと考えてください。
自分で撮る場合の3つのコツ
予算が限られる場合、次の3点だけ守ってください。
1. 自然光で撮る。店内の照明はオレンジ色に転びます。昼間、窓際の席で撮ってください。これだけで別物になります。
2. 斜め45度から撮る。真上からは全体が分かり、真横は立体感が出ます。しかし「おいしそう」に見えるのは斜め45度です。
3. 湯気や照りが出た瞬間に撮る。提供直後の状態が最もおいしそうに見えます。
載せるべき写真
- 看板メニュー……3〜5品を丁寧に
- 店内の様子……席の雰囲気、清潔感
- 外観……初めて来る人が迷わないように
- スタッフ……可能であれば
特に外観写真は忘れがちですが重要です。初めて訪れる人は、看板や入口が分からず不安になります。
必要なのは5つの情報だけです
飲食店のサイトは、他業種よりページ数が少なくて構いません。
1. メニューと価格
最も見られる情報です。価格は必ず載せてください。
「時価」「応相談」だけでは、来店をためらわれます。予算感が分かることが、来店の判断材料になります。
全メニューを載せる必要はありません。看板メニューと価格帯が分かれば十分です。
2. 場所とアクセス
住所だけでなく、目印になる建物や、最寄り駅からの経路を書いてください。地図も埋め込みます。
駐車場の有無は必ず明記してください。札幌では車での来店が多く、駐車場情報は死活的です。
3. 営業時間と定休日
ランチとディナーで分かれる場合は、両方明記します。ラストオーダーの時間も忘れずに。
年末年始や臨時休業の告知ができる仕組みがあると、問い合わせの電話が減ります。
4. 予約の方法
電話番号はスマートフォンでタップして発信できる形にしてください。
予約フォームやLINEでの受付があれば、それも用意します。電話が苦手な世代は確実にいます。
5. お店の雰囲気
座席数、個室の有無、カウンターの有無、喫煙可否。「どんな場面で使える店か」が分かるようにしてください。
接待、家族連れ、一人飲み。用途に合うかどうかで選ばれます。
ページ構成の例
3〜5ページで十分です。
- トップページ……看板メニューの写真、店の特徴、営業時間、地図、予約導線
- メニュー……写真と価格
- 店舗案内……アクセス、駐車場、座席、雰囲気
- お知らせ……臨時休業、季節メニュー(更新できる場合のみ)
1ページにすべてまとめる形でも機能します。スマートフォンで縦にスクロールしながら見る前提なら、そのほうが分かりやすいこともあります。
「お知らせ」は慎重に
更新できないなら、作らないほうがいいです。
最新のお知らせが2年前だと、「まだ営業しているのか」と不安を与えます。更新する自信がなければ、日付の出る要素は置かないという判断が正解です。
業態ごとの違い
同じ飲食店でも、力を入れるべき点は変わります。
ランチ需要が中心の店
見せるべき:日替わりメニューと提供の速さ
昼休みの時間は限られています。「何分で出てくるか」は重要な情報です。
オフィス街なら、テイクアウトの有無も明記してください。デスクで食べたい層は確実にいます。
日替わりを毎日更新するのは負担が大きいため、SNSと連携させるのが現実的です。
ディナー・宴会が中心の店
見せるべき:コース料理と個室の情報
宴会の幹事は、予算・人数・個室の有無で店を絞り込みます。この3点を分かりやすく示してください。
「4,000円コース(2時間飲み放題付き)」「最大20名の個室あり」。この情報があるだけで、候補に残ります。
忘年会や歓送迎会の時期は、早めの告知が効きます。
カフェ・喫茶
見せるべき:空間の雰囲気
料理だけでなく、「どんな時間を過ごせるか」が選ばれる理由になります。
Wi-Fiや電源の有無、一人でも入りやすいか、長居できるか。こうした情報を明記すると、目的に合う人が来店します。
ラーメン・そばなど専門店
見せるべき:看板メニュー1点への集中
この業態は1品の写真で決まります。看板メニューの写真に、すべてを注いでください。
行列や待ち時間の目安、駐車場の情報も重要です。
居酒屋・バー
見せるべき:客層と使い方
一人で入れるか、団体向きか、静かか賑やかか。雰囲気が合わないと、来店しても満足度が下がります。
正直に書くほうが、結果的に良い客層が集まります。
テイクアウト・デリバリー中心
見せるべき:注文方法と受け取り時間
電話注文なのか、フォームなのか、事前決済か。手順が分からないと注文されません。
札幌では冬季の需要が上がるため、この分野を強化する意味は大きいです。
メニューページの作り方
もっとも見られるページなので、作り方を具体的にお伝えします。
写真つきと文字だけを使い分ける
全メニューに写真を用意するのは大変です。看板メニュー5〜10品だけ写真つきにし、残りは文字と価格で構いません。
「どれを頼むか」を決めるのは、たいてい写真がある品です。
PDFのメニュー表を貼るのは避けてください
よく見かけますが、スマートフォンでは非常に読みにくいです。拡大しないと読めず、そこで離脱します。
手間でも、HTMLで作ってください。後から価格を変えるのも簡単になります。
価格は税込で統一する
税抜と税込が混在すると、会計時に不信感につながります。表示は統一してください。
アレルギー・辛さの表記
可能な範囲で構いません。アレルギーの表記があると、家族連れが安心します。
ただし断定的な表記は責任を伴うため、「詳しくはスタッフにお尋ねください」と添えるのが安全です。
費用の目安
飲食店のサイトは10万〜30万円が目安です。他業種より低く抑えられます。
| 構成 | 費用の目安 | 内容 |
|---|---|---|
| 1ページ完結型 | 10万〜15万円 | メニュー・アクセス・予約導線を1枚に |
| 3〜5ページ | 15万〜30万円 | メニューページを分離。お知らせ機能つき |
| 撮影込み | 上記+3万〜15万円 | 看板メニューのプロ撮影 |
予算の配分
1位:料理写真
繰り返しになりますが、ここが成果を決めます。
2位:スマートフォンでの見やすさ
飲食店を探す人は、ほぼスマートフォンです。移動中や店の前で見ていることも多いため、表示速度と読みやすさが重要です。
3位:予約導線
電話ボタン、予約フォーム。押しやすい場所に置いてください。
優先度が低いもの:ページ数、凝ったデザイン
10ページある飲食店サイトは、ほぼ意味がありません。
グルメサイトとの付き合い方
この論点は避けて通れないので、正直に書きます。
やめる必要はありません
集客力は確実にあります。特に新規客の獲得では強力です。いきなり全部やめるのは危険です。
目指すべきは「依存度を下げること」
理想的な形はこうです。
新規のお客様はグルメサイトから、2回目以降は自社サイトやLINEから。
この流れを作ると、手数料の総額が下がります。リピーターの予約に手数料を払い続ける必要はありません。
そのための仕掛け
- 店内やレシートに自社サイトのQRコードを掲示する
- 「次回はこちらから予約いただくと◯◯」といった特典をつける
- LINE公式アカウントに誘導し、直接連絡できる関係を作る
1件でも直接予約に移れば、その分が利益になります。
Googleビジネスプロフィールでやるべきこと
サイトより優先度が高いので、具体的に書きます。すべて無料です。
1. 写真を大量に載せる
料理、店内、外観。写真が多い店ほど閲覧されます。
スマートフォンで撮ったものでも構いません。定期的に追加してください。
2. 営業時間を正確に保つ
臨時休業や年末年始の変更も反映してください。間違った情報で来店した人は、二度と来ません。
3. 口コミに返信する
すべての口コミに返信してください。良い口コミにも、厳しい口コミにも。
返信の内容は、投稿者ではなく「それを読む未来のお客様」に向けて書きます。誠実な対応が見えると、それ自体が信頼になります。
厳しい口コミへの反論は避けてください。事実の確認と改善の意思を淡々と伝えるほうが、印象が良くなります。
4. メニューと価格を登録する
Googleビジネスプロフィールにもメニュー機能があります。サイトを見る前に判断されるため、ここにも入れておいてください。
5. 投稿機能を使う
季節メニューやキャンペーンを投稿できます。更新している店は、それだけで活気が伝わります。
SNSとの役割分担
飲食店はSNSの効果が出やすい業種です。だからこそ、サイトとの使い分けを整理しておきます。
SNSが得意なこと
- 今日の情報を伝える……本日のおすすめ、限定メニュー、空席状況
- 雰囲気を伝える……調理風景、スタッフの人柄
- 拡散される……お客様の投稿から新規が来る
サイトが得意なこと
- いつでも探せる情報を置く……メニュー、価格、営業時間、地図
- 検索から見つけてもらう……「札幌 ◯◯ ランチ」
- 信頼の裏付けになる……実在する店であることの証明
組み合わせ方
SNSのプロフィール欄に、必ずサイトのURLを入れてください。投稿を見て興味を持った人が、詳細を確認できる導線になります。
逆にサイトからSNSへも誘導します。日々の更新はSNSで見てもらう形にすれば、サイトを頻繁に更新する必要がなくなります。
この分担ができると、運用の負担が大きく下がります。
SNSだけに頼る危うさ
アカウントが停止されると、積み上げたものが一度に失われます。自分で管理できる場所を持っておく意味は、ここにあります。
チラシとの組み合わせ
飲食店はチラシの効果が出やすい業種です。商圏が狭く、ポスティングでエリアを絞れるためです。
店舗から半径1〜2キロに配布し、QRコードでサイトに誘導する。チラシで知ってもらい、サイトでメニューと雰囲気を確認してもらう流れが作れます。
クーポンを付けると反応が測れます。「このチラシ持参で1ドリンク無料」といった形です。
詳しくはチラシ制作についての記事をご覧ください。
予約導線の作り方
問い合わせや予約につながる部分なので、具体的に書きます。
電話は「タップで発信」にする
スマートフォンで電話番号をタップすると、そのまま発信できる形にしてください。番号を覚えて電話アプリを開く人はいません。
これは技術的には簡単な設定ですが、できていないサイトが非常に多い箇所です。
受付時間を明記する
「予約受付:11:00〜20:00」と書いておくと、営業時間外の電話が減ります。仕込み中に電話が鳴る負担を減らせます。
フォームやLINEも用意する
電話が苦手な世代は確実にいます。特に若い層は、電話予約というだけで別の店を選ぶことがあります。
フォームなら営業時間外でも受け付けられます。返信が翌日になる旨を書いておけば問題ありません。
「何人から予約が必要か」を書く
「4名様以上は予約をおすすめします」といった情報があると、利用者が判断しやすくなります。
逆に予約不要の店なら、「予約なしでご来店いただけます」と明記してください。これも重要な情報です。
札幌ならではの事情
冬は来店が減ります
積雪期は人の動きが鈍ります。この時期こそテイクアウトやデリバリーの訴求が効きます。
サイトにテイクアウトメニューを用意しておくと、冬季の売上を補えます。
駐車場情報が重要です
車社会なので、駐車場の有無は来店可否を左右します。提携駐車場があるなら、場所と料金まで書いてください。
冬季は駐車できる台数が減ることもあります。その点も正直に書くと、トラブルを防げます。
観光客への対応
札幌は観光需要があります。英語表記のメニューがあるだけで、選ばれる可能性が上がります。
すべてを多言語化する必要はありません。メニューのページだけでも十分です。
公開後にやること
飲食店のサイトは、作った後の運用が軽いのが利点です。最低限これだけやってください。
営業時間の変更を反映する
年末年始、臨時休業、季節による時間変更。ここだけは必ず更新してください。
間違った情報で来店した方は、二度と来ません。サイトとGoogleビジネスプロフィールの両方を直す習慣をつけてください。
価格改定を反映する
原材料費の変動で価格を変えたら、必ずサイトも直します。掲載価格と実際の会計が違うのは、最も避けたいトラブルです。
自分で更新できる形にしておく理由が、まさにここにあります。
写真を少しずつ入れ替える
季節メニューが変わったら、写真も差し替えてください。更新されているサイトは、それだけで活気が伝わります。
Googleビジネスプロフィールと情報を揃える
営業時間、電話番号、住所。両方で食い違っていると、検索エンジンからの評価にも影響します。
片方だけ直して、もう片方が古いまま。これはよくあるので注意してください。
お客様の声をどう扱うか
飲食店では、口コミが強く効きます。ただし扱い方に注意が必要です。
サイトに載せる場合
実際にいただいた感想を、許可を得たうえで掲載してください。創作したものを載せるのは避けてください。景品表示法上の問題になり得ます。
口コミの依頼について
お客様に口コミを依頼すること自体は問題ありません。ただし「高評価と引き換えに特典を出す」といった形は避けてください。ステルスマーケティングとみなされる可能性があります。
「よろしければご感想をお聞かせください」という程度が適切です。
厳しい口コミへの対応
削除を求めるより、誠実に返信するほうが効果的です。
読んでいるのは投稿者ではなく、これから来店を検討している人です。対応の姿勢が見えれば、かえって好印象になります。
スマートフォンでの見え方を最優先する
飲食店を探す人は、ほぼ全員がスマートフォンを使っています。パソコンでの見た目より、スマートフォンでの見た目を優先してください。
確認していただきたいのは、次の点です。
- 文字を拡大しなくても読めるか……メニューを画像1枚で載せると、たいてい読めません
- 電話番号と地図が、すぐ押せる位置にあるか……画面を何度もスクロールさせない
- 写真の読み込みが遅くないか……重い画像は離脱の原因になります
- 営業時間が、最初の画面に近い場所にあるか……最も見られる情報です
実際にご自身のスマートフォンで、お店の前に立っているつもりで開いてみてください。そのとき知りたい情報が、すぐ目に入るかどうか。判断の基準はそれだけです。
私が制作するときも、まずスマートフォンの画面から設計しています。飲食店の場合、これが結果を大きく左右します。
アレルギーや原材料の表示について
義務ではありませんが、主要なアレルゲンを記載しておくと、問い合わせの手間が減ります。
ただし「絶対に入っていない」と言い切る表現は避けてください。同じ厨房で調理している以上、混入の可能性はゼロにできません。「◯◯を使用しています」という書き方が安全です。
ベジタリアンやハラルへの対応も、可能な範囲を正直に書くほうが親切です。できないことを書かないのではなく、できる範囲を書く。それだけで選ばれる理由になります。
なお、テイクアウトを扱う場合は、容器や保存方法についても一言添えておくと安心されます。細かいことですが、こうした配慮が積み重なって信頼になります。
よくある失敗
1. 料理写真が暗い
店内照明で撮った写真は、実物よりおいしそうに見えません。昼間の自然光で撮り直してください。
2. 価格が書かれていない
「予算が分からない店」には入りにくいものです。価格帯だけでも明記してください。
3. スマートフォンで見づらい
飲食店を探す人は、ほぼスマートフォンです。店の前で地図を見ながら確認していることもあります。
文字が小さい、表示が重い、電話番号がタップできない。これらは致命的です。
4. 更新が止まっている
「季節限定メニュー」が3年前のまま。営業しているか疑われます。
5. 情報を詰め込みすぎている
店主の長い挨拶文、こだわりの長文。読まれません。
お客様が知りたいのは、何が食べられて、いくらで、どこにあるか。まずこれを満たしてから、想いを語ってください。
補助金が使えます
飲食店も小規模事業者持続化補助金の対象になります。
ホームページ制作費は「ウェブサイト関連費」で上限30万円、チラシは「広報費」で上限30万円。組み合わせれば合計60万円分を計上できます。
この業種では、チラシとサイトの組み合わせが実務的にも効果的なので、補助金の要件とも相性が良いです。
注意点として、交付決定の前に発注してはいけません。詳しくは補助金についての記事をご覧ください。
よくあるご質問
グルメサイトがあれば、サイトは要りませんか
短期的には問題ありません。しかし手数料を払い続けることになります。
リピーターが増えてきた段階で、自社サイトを持つ価値が出てきます。手数料の総額と制作費を比べて判断してください。
SNSだけでは足りませんか
飲食店とSNSは相性が良く、実際に集客できている店も多くあります。
ただし過去の投稿は流れて探せません。「メニューと価格を知りたい」という人が、半年前の投稿を掘り返すことはありません。
SNSで知ってもらい、サイトで確認してもらう。この役割分担が現実的です。
予約システムは入れるべきですか
予約が多い業態なら有効です。ただし月額費用がかかるものが多いため、予約件数と費用を比べて判断してください。
件数が少ないうちは、電話とフォームで十分です。
個人店でも作る意味はありますか
あります。むしろ個人店のほうが「店主の顔が見える」という強みを出せます。
チェーン店にはない、開業の経緯や食材へのこだわりを伝えられる場所は、自社サイトだけです。
写真は何枚くらい必要ですか
最低でも料理5枚、店内2枚、外観1枚は用意してください。
多いほうが良いですが、質の低い写真を増やすより、良い写真を厳選するほうが効果的です。
開店前でも作れますか
作れます。むしろ開店前から用意しておくべきです。
オープン日の告知、場所、メニューの一部を先に出しておくと、開店初日から来店が見込めます。SNSと組み合わせると効果的です。
ただし写真がない段階では作れない部分があるため、先に簡易版を公開し、開店後に写真を追加するという進め方が現実的です。
複数店舗ある場合はどうしますか
1つのサイトに店舗ページを分けて作るのが基本です。店舗ごとに営業時間やメニューが違う場合は、それぞれのページを用意してください。
Googleビジネスプロフィールは店舗ごとに登録が必要です。それぞれから該当する店舗ページへリンクしてください。
デリバリーサービスも使っていますが、載せるべきですか
載せてください。利用者にとっては選択肢が増えることになります。
ただし手数料を考えると、自社の注文導線を先に見せるほうが利益的には有利です。並べ方で優先度を示してください。
制作期間はどのくらいですか
3〜5ページで2〜3週間です。他業種より短めです。
ただし撮影が入る場合、日程調整に2〜3週間かかることがあります。営業への影響を考えると、閑散日を選ぶ必要があるためです。
オープンに合わせたい場合は、1ヶ月半前にはご相談ください。
まとめ
要点を整理します。
飲食店は、Googleビジネスプロフィールが先です。無料で効果も早く、ここを整えずにサイトを作っても効率が悪くなります。
そのうえでサイトを持つ意味は3つです。
- 自分で更新できる場所を持つ……メニューも価格も、その場で変えられます
- グルメサイトへの依存を減らす……手数料が利益に変わります
- ポータルに載せられない情報を伝える……店主の考え、こだわり
そして料理写真がすべてを決めます。制作費を削ってでも、ここに予算を使ってください。
費用は10万〜30万円が目安です。ページ数は少なくて構いません。メニュー、価格、場所、営業時間、予約導線。この5つが揃えば機能します。
最後に、制作者としての本音を書きます。
飲食店のご相談で、私が「今は作らないほうがいい」とお伝えすることがあります。Googleビジネスプロフィールが手つかずの場合です。
写真もなく、営業時間も古いまま。この状態でサイトを作っても、費用対効果は上がりません。まず無料でできることを済ませてから、必要ならサイトを考える。この順序をおすすめしています。
札幌で飲食店のホームページ制作をご検討中の方は、お気軽にご相談ください。Googleビジネスプロフィールの整備からご相談いただけます。ご相談とお見積りは無料です。
この記事の情報について
本記事は2026年8月時点の情報をもとに執筆しています。記載の金額は一般的な目安であり、依頼先や内容によって変動します。
各グルメサイトの手数料体系や機能は、契約プランによって異なります。具体的な条件は、契約されているサービスの規約をご確認ください。特定のサービスを否定する意図はありません。
飲食店の表示については、景品表示法や食品表示法などの規定があります。原材料や産地の表記には注意が必要です。
補助金の制度は改定が頻繁です。申請前には必ず公式の公募要領をご確認ください。
筆者は札幌でWEB制作を行う個人事業者です。立場に偏りがあることを前提に、判断材料のひとつとしてお読みください。
