この記事の要約
- ホームページ制作が止まる原因は、デザインでも予算でもなく原稿であることがほとんどです。
- 多くの制作会社は原稿を書きません。「文章はご用意ください」と言われて、そこで数ヶ月止まります。
- 原稿は「書けない」のではありません。「誰に、何を伝えて、どうしてほしいか」が決まっていないだけです。
- 先に決めるのは3つだけ。読む人/してほしい行動/選ばれる理由。ここが決まれば文章は後からついてきます。
- ページごとに書くべきことは決まっています。そのまま使える型を全ページ分お渡しします。
- 文字数の目安はトップ800字、サービスページ1,200字前後。多ければいいわけではありません。
- AIに下書きさせるのは有効です。ただしそのまま載せると逆効果になります。理由は本文で説明します。
- 外注する場合の相場は1ページ1万〜3万円。写真と原稿はセットで考えてください。
結論:原稿は「書けない」のではなく「決まっていない」だけです
ホームページ制作のご相談をいただいて、いちばんよく聞く言葉があります。
「文章が書けなくて、そこで止まっているんです」
作ると決めた。制作会社も決めた。それなのに公開できない。理由を聞くと、原稿が用意できていない。こういうケースは本当に多いです。
結論からお伝えします。原稿が書けないのは、文章力の問題ではありません。
書く前に決めておくべきことが、決まっていないだけです。誰に向けて書くのか。読んだ人に何をしてほしいのか。なぜ他社ではなく自社なのか。この3つが曖昧なまま「サービス紹介の文章を書いてください」と言われても、書けるはずがありません。
逆に言えば、この3つさえ決まれば、文章は驚くほど早く書けます。
私は札幌でWEB制作をしている個人事業者です。同時に、書き手としても仕事をしています。小説を9冊、商業出版しました。WEBの記事も長く書いています。この記事では、ホームページの原稿をどう書けばいいのかを、ページごとに具体的にお伝えします。
読み終えたら、そのまま手を動かせる状態になっているはずです。
なぜ原稿で止まってしまうのか
制作会社は原稿を書かないのが普通です
意外に思われるかもしれませんが、ホームページ制作の見積りに原稿制作費が含まれていることは、あまりありません。
見積書に書いてあるのは、デザイン費、コーディング費、CMS構築費。原稿は「お客様支給」が前提になっています。契約前にそこを確認していないと、着手してから「では文章をお願いします」と言われて驚くことになります。
制作会社が不誠実なわけではありません。文章を書くのは時間がかかる仕事で、その分だけ費用が上がります。原稿を含めた見積りにすると金額が跳ね上がり、他社に負けてしまう。だから外している、という事情があります。
ただ、依頼する側からすると「そんなことは聞いていない」という話です。
「自由に書いてください」がいちばん困ります
原稿を依頼されるとき、こう言われることがあります。
「サービスの紹介文を、自由に書いてください」
これがいちばん困ります。自由というのは、判断基準がないということだからです。
何文字書けばいいのか。どこまで詳しく書くのか。専門用語は使っていいのか。誰が読む前提なのか。何も決まっていない状態で書き始めると、途中で必ず手が止まります。
そして「これでいいのか分からない」まま提出し、修正を求められ、また止まる。この繰り返しで数ヶ月が過ぎます。
止まっている間、費用は発生し続けます
ここが見落とされがちな点です。
サーバー代とドメイン代は、公開していなくても発生します。年間1万円前後とはいえ、半年止まれば5,000円が何も生まないまま消えます。
それ以上に大きいのが機会の損失です。半年早く公開していれば得られたはずの問い合わせが、まるごとなくなります。補助金を使う予定なら、事業実施期間に間に合わなくなる危険もあります。
原稿は、後回しにしていい工程ではありません。むしろ最初に手をつけるべき工程です。
書く前に決める3つのこと
文章を書き始める前に、この3つを紙に書き出してください。10分で終わります。
1. 誰が読むのか
「たくさんの人に見てほしい」は、誰にも届かない文章を生みます。
具体的に、一人を思い浮かべてください。
- 年齢と立場……50代の経営者なのか、30代の共働き世帯なのか
- 今どんな状態か……困っている最中なのか、なんとなく調べているだけなのか
- どのくらい詳しいか……業界の言葉が通じるのか、まったくの初めてなのか
実在のお客様を一人思い浮かべるのがいちばん確実です。「あの人に説明するなら」と考えると、言葉が具体的になります。
2. 読んだ人に何をしてほしいのか
ページごとに、してほしい行動を1つだけ決めてください。
問い合わせフォームを送ってほしいのか。電話をかけてほしいのか。資料をダウンロードしてほしいのか。あるいは、まず別のページを読んでほしいのか。
2つ以上あると、どちらも選ばれません。「お問い合わせでも、お電話でも、LINEでも、資料請求でも」と並べると、読んだ人は決められずに閉じます。
優先順位をつけて、いちばん押してほしいものを目立たせてください。
3. なぜ他社ではなく自社なのか
ここがいちばん難しく、いちばん重要です。
「丁寧な仕事」「お客様第一」「地域に密着」。これらは、どの会社でも書けてしまいます。書けてしまう言葉は、差にはなりません。
探すべきは、「他社が書けないこと」です。
- 創業から何年で、何件対応してきたか
- どんな資格や免許を持っているか
- 他社が断る案件を受けられるか。逆に、あえて受けない範囲はあるか
- 特定の分野だけ、極端に詳しくないか
- 対応の速さ、営業時間、休日対応はどうか
思いつかないときは、お客様に聞くのがいちばん早いです。「なぜうちに頼んでくださったんですか」と聞くと、自分では思ってもみなかった理由が返ってきます。その言葉をそのまま使ってください。
ページごとの書き方
ここからは実践編です。ページごとに、書くべき内容と順序をお伝えします。
トップページ
トップページの役割は、「ここは自分に関係がある場所だ」と3秒で伝えることです。
書く順序はこうです。
- 何屋なのか……「札幌の税理士事務所です」「江別で30年の外壁塗装店です」
- 誰のためか……「相続でお困りの方へ」「戸建てにお住まいの方へ」
- 何がいいのか……他社が書けない強みを1つか2つ
- 次にどうすればいいか……問い合わせボタン、電話番号
文字数の目安は800字前後です。トップページに全部を書こうとしないでください。詳しい説明は各ページに任せます。
キャッチコピーで悩む方が多いのですが、気の利いた表現である必要はありません。「札幌市西区の外壁塗装専門店」のほうが、「あなたの暮らしに、彩りを。」よりずっと役に立ちます。
サービス・商品ページ
いちばん読まれるページです。ここは丁寧に書いてください。
- どんなサービスか……一言で言うと何なのか
- こんな方に向いています……具体的な状況を3〜5つ
- 何をするのか……作業内容や工程
- いくらか……目安でいいので必ず書く
- どのくらいかかるか……期間や納期
- 進め方……問い合わせから完了までの流れ
- よくある質問……不安を先に解消する
文字数の目安は1,200字前後。サービスが複数あるなら、まとめて1ページにせず1サービス1ページにしてください。検索で見つけてもらいやすくなります。
料金ページ
迷う方が多いところですが、金額は書いてください。
「案件によって変わるから書けない」というお気持ちは分かります。しかし読む側から見ると、金額が分からない相手に連絡するのは勇気が要ります。実際、料金が載っていないという理由だけで候補から外されます。
正確な金額が出せないなら、こう書いてください。
- 「◯◯円〜」という下限
- 「一般的なご依頼では◯万円〜◯万円が多いです」という幅
- 「A様の場合は◯円でした」という実例
あわせて「何が金額を左右するのか」を書いておくと、高い安いの理由が伝わり、問い合わせの質が上がります。
会社概要・事業者情報
飾る必要はありません。事実を正確に並べてください。
社名、所在地、代表者名、設立年、電話番号、事業内容、許認可の番号。ここが薄いサイトは、それだけで警戒されます。
個人事業で住所を出したくない場合は、「北海道札幌市」まで書いて、「詳細な住所は非公開としております。お取引に際して必要な場合はご請求に応じて開示します」と添えてください。何も書かないより、はるかに印象がいいです。
代表あいさつ・プロフィール
意外と読まれるページです。特に個人事業や小さな会社では、「誰がやっているのか」が決め手になります。
書くべきことは3つです。
- なぜこの仕事をしているのか……きっかけや、はじめた理由
- 何を大事にしているか……仕事の姿勢。抽象論ではなく具体例で
- どんな経験があるのか……年数、実績、資格
顔写真は、あったほうが確実にいいです。顔が見えない相手にお金を払うのは、誰でも不安だからです。スマートフォンで撮った自然光の写真で十分です。
よくある質問
作るのが面倒に見えて、いちばん費用対効果が高いページです。
ネタは探す必要がありません。実際にお客様から聞かれたことを、そのまま書けばいいのです。
電話でよく聞かれること。見積り時に必ず確認されること。契約前に念を押されること。これを10個並べるだけで、問い合わせの手間が減り、検索からの流入も増えます。
答えは正直に書いてください。「できません」と書くことを恐れないでください。断りの情報があるサイトのほうが信用されます。
お問い合わせページ
ここで離脱されるのがいちばんもったいないです。
フォームの項目は少ないほど送信されます。名前、連絡先、内容。この3つで足りることがほとんどです。「ご住所」「会社名」「業種」「ご予算」を必須にすると、それだけで送信率が落ちます。
あわせて、この3点を書いておいてください。
- 返信までの目安……「1営業日以内にご返信します」
- 営業されないという安心……「しつこい営業はいたしません」
- 決まっていなくていいという許可……「ご予算が決まっていない段階でも構いません」
この3行があるだけで、問い合わせは増えます。逆に、送信後に何が起きるのかが分からないページは、入力の途中で閉じられます。書くのに5分もかからない部分ですので、必ず入れてください。
そのまま使える文章の型
何を書くか決まっても、どう並べるかで迷う方が多いです。順序には型があります。
PREPの順で並べる
結論、理由、具体例、もう一度結論。この順序です。
たとえば外壁塗装の会社なら、こうなります。
- 結論……当社は、下地処理に人一倍時間をかけます。
- 理由……塗装が数年で剥がれる原因の多くは、塗料ではなく下地の処理不足だからです。
- 具体例……高圧洗浄のあと、必ず1日以上乾かします。急いで塗ると水分が閉じ込められ、膨れの原因になります。
- 結論……見えなくなる工程だからこそ、ここに手を抜きません。
この型に当てはめるだけで、読みやすさが大きく変わります。最初に結論を書く。これだけでも守ってください。
1文を短くする
文が長いと、それだけで読まれなくなります。目安は1文40〜60字です。
長くなったら、接続詞のところで切ってください。「〜ですが」「〜ので」「〜であり」が出てきたら、そこが切れ目です。
悪い例です。
「当社では創業以来お客様第一主義を掲げ、地域に密着したサービスを提供しており、住宅の塗装工事はもちろんのこと、屋根の修繕や防水工事にも対応しておりますので、住まいのことでお困りの際はお気軽にご相談いただければと思います。」
直すとこうなります。
「住宅の外壁塗装を中心に、屋根の修繕と防水工事にも対応しています。創業から30年、札幌市内で施工してきました。住まいのことでお困りでしたら、まずご相談ください。」
情報量は減っていません。読む負担だけが減っています。
専門用語には説明をつける
業界では当たり前の言葉でも、お客様には通じません。
「シーリングの打ち替え」と書くなら、「壁の継ぎ目に入っているゴム状の材料を、新しいものに入れ替える作業です」と続けてください。
ただし、専門用語を全部なくす必要はありません。用語を使ったうえで説明を添えるのが、いちばん信頼されます。専門家であることも伝わり、親切さも伝わるからです。
「私たち」より「あなた」を主語にする
会社案内の文章は、どうしても自社が主語になりがちです。
「当社は◯◯を提供しております」より、「◯◯でお困りではありませんか」のほうが読まれます。
読む人は、あなたの会社に興味があるわけではありません。自分の困りごとが解決するかどうかに興味があります。そこに向けて書いてください。
文字数の目安
「何文字書けばいいですか」とよく聞かれます。目安をお伝えします。
| ページ | 目安の文字数 | 考え方 |
|---|---|---|
| トップページ | 600〜1,000字 | 要点だけ。詳細は各ページへ |
| サービスページ | 1,000〜1,500字 | 判断に必要な情報を漏れなく |
| 料金ページ | 600〜1,000字 | 表が中心。補足を文章で |
| 会社概要 | 300〜500字 | 事実の列挙が中心 |
| 代表あいさつ | 500〜800字 | 長すぎると読まれない |
| よくある質問 | 1問100〜200字 | 10問前後が目安 |
| ブログ記事 | 2,000〜5,000字 | 検索から集めるなら長めに |
注意していただきたいのは、多ければいいわけではないということです。
SEOのために文字数を増やす、という話を聞いたことがあるかもしれません。しかし中身のない文章を足しても、順位は上がりません。それどころか読む人が離脱し、結果として評価が下がります。
必要なことを、必要なだけ。これが正解です。
やってはいけない書き方
実際によく見かける、もったいない書き方をまとめます。
1. 「随時更新中」と書いて更新しない
いちばん多い失敗です。書いた本人は忘れますが、読む人は日付を見ています。2年前で止まっているサイトは、営業しているかどうかすら疑われます。
更新できないなら、最初から書かないほうがいいです。
2. あいさつ文から始める
「平素は格別のご高配を賜り」で始まるページは、そこで閉じられます。挨拶は不要です。1行目から本題に入ってください。
3. 実績を「多数」で済ませる
「豊富な実績」「多数の施工事例」。これらは何も伝えていません。
「創業30年、施工実績2,400件」と書けるなら、そう書いてください。数字が出せないなら、具体的な事例を1件書くほうが効きます。
4. すべてを画像にする
料金表やメニューを画像1枚で作ると、検索に載りません。スマートフォンでは拡大しないと読めません。文字は文字として書いてください。
5. 他社サイトの文章を写す
参考にするのは構いませんが、そのまま写すのは著作権の侵害です。検索エンジンからの評価も下がります。
構成を参考にして、中身は自分の言葉で書いてください。同じ構成でも、書く内容が違えばまったく別のものになります。
6. 誇張した表現を使う
「業界No.1」「最安値」「絶対に◯◯」。これらは根拠がないと景品表示法に触れる可能性があります。
「No.1」と書くなら、いつ、どの調査で、どの範囲での1位なのかを明記する必要があります。書けないなら使わないでください。
7. 読む人を不安にさせて売る
「今すぐ対処しないと大変なことになります」といった書き方は、短期的には効くことがあります。しかし信頼は確実に減ります。
不安を煽らなくても、事実を丁寧に書けば必要な人には伝わります。
自分で書く場合の進め方
外注せずご自身で書く場合の、現実的な手順をお伝えします。
手順1:しゃべって録音する
いきなり書こうとしないでください。まず、しゃべってください。
スマートフォンの録音アプリを開いて、「うちのサービスをお客様に説明するなら」と思いながら話します。5分で構いません。
文章が書けない人でも、説明はできます。毎日お客様にやっていることだからです。
手順2:文字にする
録音を文字に起こします。スマートフォンの音声入力機能を使えば、話しながら文字にすることもできます。
この時点では、ぐちゃぐちゃで構いません。素材があればいいのです。
手順3:順番を並べ替える
話した内容を、先ほどのPREPの順に並べ替えます。結論を先頭に持ってきて、理由と具体例を後ろに置く。これだけです。
手順4:1文ずつ短くする
長い文を切ります。「が」「ので」で切る。これで読みやすさが一気に上がります。
手順5:一晩おいて読み直す
書いた直後は判断できません。一晩おいて、お客様になったつもりで読んでください。
「で、結局いくらなの」「それでいつ来てくれるの」と思う箇所があれば、そこが足りていない情報です。
この5手順なら、1ページあたり2〜3時間で書けます。5ページなら15時間。1日1ページずつ進めれば1週間です。
「まとめて書こう」とすると必ず止まるので、1日1ページと決めてください。
AIに書かせるのはどうか
2026年現在、この質問は必ず出ます。正直にお答えします。
下書きとしては、とても有効です
白紙から書き始めるのがいちばん苦しい工程です。その苦しさをAIは肩代わりしてくれます。
「札幌の外壁塗装店のサービスページの構成案を作って」と頼めば、たたき台が出てきます。それを見ながら「うちはこうだな」と直していくほうが、圧倒的に速いです。
私自身、構成を考える段階でAIを使います。使わない理由がありません。
ただし、そのまま載せると逆効果です
理由は3つあります。
ひとつめ。AIはあなたの会社を知りません。出てくるのは、どの会社にも当てはまる一般論です。一般論は、他社と差がつかない文章そのものです。
ふたつめ。事実と違うことを書きます。実績の数字、創業年、対応エリア。それらしい数字が入ってしまい、そのまま載せると虚偽記載になります。
みっつめ。読めば分かります。整いすぎていて、体温がありません。「たしかに正しいけれど、心に残らない」文章になります。お客様は意外と気づきます。
使い方の正解
私がおすすめしている手順はこうです。
- AIに構成案を出させる
- 自分の言葉で中身を埋める(録音して文字にする方法が有効です)
- AIに読みやすく直させる(「1文を短くして」「専門用語に説明を足して」)
- 事実確認を自分でする(数字、年数、社名、エリア)
骨組みと仕上げはAI、中身は自分。この分担なら、質を落とさずに時間だけ短縮できます。
外注する場合
ご自身で書く時間がない場合は、外注という選択肢があります。
相場
ホームページの原稿制作は、1ページあたり1万〜3万円が目安です。取材が入ると3万〜5万円になります。
5ページのサイトなら、原稿だけで5万〜15万円。制作費とは別にかかると考えてください。
ライターに直接依頼する場合は文字単価で提示されることもあります。1文字1円から5円が一般的な幅です。安いほど、調べずに書かれる可能性が上がります。
誰に頼むか
選択肢は3つあります。
- 制作会社にまとめて頼む……窓口がひとつで楽。ただし別料金になることが多い
- ライターに直接頼む……安く済むが、制作側との連携を自分で調整する必要がある
- 原稿も書ける制作者に頼む……連携の手間がない。数は多くない
私は3つめの立場です。ですから中立ではありません。そのうえで申し上げると、ページ数が少ないうちは3つめが早いです。原稿とデザインを行き来しながら詰められるからです。
頼むときに渡すもの
丸投げしても、いいものは出てきません。最低限これを渡してください。
- 会社案内やパンフレット(あるもので構いません)
- お客様からよく聞かれること
- 実際の料金や作業内容
- 「これは書かないでほしい」という範囲
いちばん役に立つのは、30分の打ち合わせです。しゃべってもらった内容から、書き手は素材を拾います。
写真と原稿はセットで考える
最後に、忘れられがちな点をお伝えします。
文章と写真は、別々に用意すると噛み合いません。
「丁寧な下地処理」と書いてあるのに、写真が完成後の外観だけでは、証明になっていません。下地を洗っている写真、乾かしている写真があって初めて、文章に説得力が出ます。
原稿を書きながら、「この文章には、どんな写真が必要か」をメモしてください。それが撮影リストになります。
スマートフォンで構いません。作業中の様子、道具、スタッフの手元。プロが撮った完璧な写真より、現場の写真のほうが伝わることが多いです。
よくある質問
文章が本当に苦手です。それでも自分で書くべきですか
いいえ。無理に書く必要はありません。
ただし、素材を出すところまでは、あなたにしかできません。お客様に何を聞かれるか、どんな仕事に自信があるか。これは外注できません。
しゃべって録音するところまでやって、あとは書ける人に渡す。これがいちばん現実的です。
原稿ができてから制作を依頼すべきですか
そうしていただけると進行は早いです。ただし完璧に用意する必要はありません。
ページ構成が決まっていない段階で原稿だけ書くと、後で作り直しになることがあります。構成を一緒に決めてから、原稿を書く。この順序が無駄になりません。
他社の文章を参考にするのは問題ありますか
構成や見出しの立て方を参考にするのは問題ありません。実際、私も競合サイトは必ず見ます。
ただし文章をそのまま写すのは著作権の侵害です。言い回しを少し変えただけでも危険です。中身は必ず自分の言葉で書いてください。
ブログも書いたほうがいいですか
検索から集客したいなら、効果は大きいです。ただし続かないなら始めないほうがいいとお伝えしています。
3ヶ月で止まったブログは、かえって印象を悪くします。月1本でいいので、続けられるペースを先に決めてください。
文章を直したいとき、自分で更新できますか
WordPressで作られていれば、ご自身で直せます。納品時に操作方法の説明を受けてください。
「更新は都度ご依頼ください」という契約になっている場合は、1回いくらかかるのかを契約前に確認してください。ここが不明確だと、後で困ります。
社内の誰が書くのがいいですか
お客様と直接話している人です。
社長でも、現場の職人でも、受付の方でも構いません。実際に質問を受けている人が、いちばん多くの素材を持っています。
文章が得意な人に任せがちですが、それより中身を知っている人が話した内容のほうが、結果として良い原稿になります。整えるのは後からでもできますが、中身は後から足せません。
どのページから書き始めるのがいいですか
サービスページからです。
いちばん読まれ、いちばん問い合わせにつながるページだからです。ここが書けると、トップページに載せる要点も自然に決まります。
トップページから書き始めると、まとめるべき中身がまだないので必ず迷います。
まとめ
ホームページの原稿について、お伝えしたことを整理します。
- 制作が止まる原因の多くは原稿です。多くの制作会社は原稿を書きません
- 書けないのは文章力の問題ではなく、決めるべきことが決まっていないだけです
- 先に決めるのは3つ。誰が読むか/何をしてほしいか/なぜ自社か
- ページごとに書くべき内容は決まっています。型に沿って埋めれば書けます
- 順序はPREP。結論を最初に置き、1文は40〜60字に収めます
- 文字数は多ければいいわけではありません。必要なことを必要なだけ
- 書けないときはしゃべって録音してください。説明ならできるはずです
- AIは構成と仕上げに使い、中身は自分の言葉で。そのまま載せてはいけません
- 外注の相場は1ページ1万〜3万円。写真とセットで考えてください
- 書き始めるならサービスページから。1日1ページと決めると進みます
原稿は、ホームページ制作でいちばん後回しにされ、いちばん多くの案件を止めている工程です。逆に言えば、ここを先に片づけるだけで、公開までの時間は大きく縮まります。
私は制作と原稿の両方をお引き受けしています。「何を書けばいいか分からない」という状態からのご相談で構いません。お話をうかがって、こちらで書き起こします。
ご相談とお見積りは無料です。書きかけの原稿を見てほしい、というご依頼でも構いません。
この記事の情報について
この記事は2026年9月時点の内容です。文字数の目安や外注の相場は、私自身が制作と執筆の両方を手がけるなかで実際に扱っている水準をもとにしています。地域や依頼先によって幅がありますので、正確な金額は個別にご確認ください。
景品表示法や著作権に関する記載は一般的な注意点をまとめたものです。個別の判断が必要な場合は、専門家にご相談ください。
