この記事の要約
- 士業のホームページは「依頼前に必ず調べられる」という点で、他業種より重要度が高いです。
- 最大の分かれ目は料金を公開するかどうかです。私は公開をおすすめします。理由は本文で説明します。
- 必要なのは「誰が」「何を」「いくらで」の3点。ここが分からないサイトは候補から外れます。
- 業務を絞ったページを作ってください。「相続に強い税理士」のほうが「何でもやる税理士」より選ばれます。
- 費用の目安は20万〜60万円。ページ数より文章の質に予算を使うべき業種です。
- デザインより中身が問われるため、テンプレートで十分です。オリジナルデザインは必要ありません。
- 補助金を使えば最大30万円の補助が受けられます。
結論:士業こそ、料金を公開すべきです
士業のホームページ制作でご相談をいただくと、必ず出てくる論点があります。
「料金を載せるべきか」です。
結論からお伝えします。公開したほうが問い合わせは増えます。
「案件によって金額が変わるから」「安売り競争に巻き込まれるから」。載せない理由は理解できます。しかし依頼する側から見ると、金額の見当もつかない相手に連絡するのは、かなり勇気が要ります。
「相談してみないと分からない」は、専門家にとっては誠実な回答です。しかし相談者にとっては不安材料でしかありません。
私は札幌でWEB制作をしている個人事業者です。この記事では、士業のサイトに必要な要素と、他業種との違いを具体的にお伝えします。
なぜ士業はサイトの重要度が高いのか
依頼前に必ず調べられる業種だからです
飲食店なら「近くにあるから入ってみる」ということが起こります。しかし士業では、まず起こりません。
相続、会社設立、許認可、労務。どれも人生や事業の重要な局面です。誰に頼むかを、時間をかけて調べます。
紹介で名前を聞いた場合でも、必ず検索されます。そのとき何も出てこなければ、そこで候補から外れます。
単価が高いぶん、判断が慎重になります
数万円から数十万円の依頼です。金額が大きいほど、事前の確認は入念になります。
ホームページは、その確認に応えるための場所です。ここで安心してもらえるかどうかが、問い合わせの有無を決めます。
そして相談者は、たいてい複数の事務所を比べています。最終的に選ばれるのは、腕の良し悪しではなく「安心できた事務所」であることが少なくありません。実力が同等なら、伝わり方で決まります。
紹介が減っている現実もあります
従来、士業の顧客獲得は紹介が中心でした。しかし紹介元の高齢化や引退により、この経路は細っていきます。
「今は困っていない」という事務所ほど、数年後に困る可能性があります。余裕のあるうちに、検索からの経路を用意しておく意味は大きいと考えています。
士業のサイトに必要な3つの要素
他業種と比べて、士業のサイトには特有の必須項目があります。
1. 誰が対応するのか
もっとも重要です。士業は「人」に依頼する仕事だからです。
必要なのは次の情報です。
- 氏名と顔写真
- 保有資格と登録番号
- 経歴(前職、開業年、専門分野に至った経緯)
- 所属団体
- 取り扱い実績の傾向(件数や分野)
顔写真は必ず載せてください。これがあるかないかで、印象がまったく変わります。「顔を出さない専門家」に大事な相談をしたいと思う人は多くありません。
撮影は3万〜10万円ほどです。士業のサイトでは、ここに予算を使う価値が最も高いと考えています。
2. 何ができるのか
「税務顧問」「許認可申請」だけでは伝わりません。相談者は専門用語で検索していないからです。
依頼者の言葉に置き換えてください。
| 専門家の言葉 | 依頼者の言葉 |
|---|---|
| 相続税申告業務 | 親が亡くなって、相続の手続きが分からない |
| 建設業許可申請 | 建設業の許可を取りたい |
| 就業規則作成 | 従業員を雇うことになったが、何を用意すべきか |
| 会社設立登記 | 会社を作りたいが、手続きが分からない |
ページの見出しは、依頼者の言葉で書いてください。専門用語は本文で補えば十分です。
3. いくらかかるのか
冒頭で述べたとおり、ここが最大の分かれ目です。次章で詳しく説明します。
料金を公開すべき理由
公開しないと、比較の土俵に乗れません
相談者は複数の事務所を比較します。3つのサイトを見て、2つに料金が書いてあり、1つに書いていない。どこに連絡するでしょうか。
多くの場合、料金が分かる事務所です。金額の妥当性を判断する以前に、「聞かないと分からない」という状態そのものが心理的な壁になります。
安売り競争にはなりません
これは誤解されやすい点です。
料金を出すと安い事務所に流れる、と考えられがちですが、実際には逆のことが起こります。
金額を明示したうえで「なぜこの金額なのか」を説明できれば、価格ではなく内容で選ばれます。逆に金額が分からなければ、相談者は他の判断材料を持てず、結果的に価格だけで比べる状態になります。
問い合わせの質が上がります
料金を出すと、問い合わせ件数は減るかもしれません。しかし納得したうえで連絡してくる人だけが来ます。
「思っていたより高かった」で終わる面談が減り、対応の手間も減ります。件数より成約率で見てください。
正確でなくて構いません
「案件によって変わる」のは当然です。だからこそ、こう書けば十分です。
- 「相続税申告 22万円〜(遺産総額5,000万円以下の場合)」
- 「建設業許可申請 11万円〜(新規・知事許可)」
- 「顧問契約 月額22,000円〜(年商3,000万円以下の場合)」
条件を添えれば、誤解は生じません。「詳しくはお見積り」と書き添えておけば十分です。
業務は絞ってください
これは戦略の話です。
「何でもできます」は選ばれません
取扱業務を10個並べたサイトをよく見ます。実際に対応できるのは事実でしょう。
しかし相談者から見ると、「うちの案件が得意なのか分からない」という状態です。
相続で困っている人は、「相続に強い税理士」を探しています。「税務全般に対応します」ではありません。
絞るとは、断ることではありません
誤解のないように書きますが、他の業務を受けないという意味ではありません。サイトでの見せ方の話です。
トップページで1〜2分野を前面に出し、他は「その他の業務」としてまとめる。これだけで印象が変わります。
分野ごとにページを作る
もっとも効果的な方法です。
「相続」「会社設立」「許認可」など、分野ごとに専用ページを作ってください。それぞれに料金、流れ、必要書類、よくある質問を載せます。
検索する人は「相続 税理士 札幌」のように分野名で探します。分野ページがないと、その検索に対応できません。
これは記事を書くのと同じ効果があり、ページ数が増えるほど入口が増えます。
ページ構成の例
5〜8ページ程度が基本です。
- トップページ……何が専門か、誰がやっているか、料金の目安、問い合わせ導線
- 専門分野ページ(1〜3枚)……分野ごとに料金・流れ・必要書類・FAQ
- 料金ページ……業務別の一覧
- プロフィール……顔写真、経歴、資格、考え方
- ご相談の流れ……初回相談から契約までの手順
- よくあるご質問……相談前の不安に答える
- お問い合わせ
分野ページを増やすほど強くなりますが、最初から全部作る必要はありません。主力分野を1枚作って公開し、反応を見てから追加していく進め方で十分です。ページは後からいくらでも足せます。
「ご相談の流れ」は特に有効です。士業への相談は経験がない人が多く、「何を持っていけばいいのか」「いくらかかるのか」が分からず躊躇します。ここを先回りして説明すると、問い合わせの心理的な壁が下がります。
士業ごとの違い
ひとくちに士業といっても、サイトで訴求すべき点は異なります。主なものを挙げます。
税理士
訴求すべき点:顧問料の明示と、得意な業種
顧問契約は継続取引です。相談者は「月いくらか」を最も知りたがっています。年商規模ごとの目安を出すだけで、問い合わせが変わります。
また「飲食店に強い」「建設業に詳しい」といった業種特化が効きます。業種特有の会計処理や補助金に詳しいことは、明確な選定理由になります。
単発業務では、相続税申告と創業支援が検索需要の中心です。特に創業支援は、これから事業を始める方との最初の接点になります。そこから顧問契約につながる可能性が高く、投資効率の良い分野です。
行政書士
訴求すべき点:許認可の種類ごとのページ
業務範囲が非常に広い士業です。だからこそ絞る効果が最も大きいと言えます。
建設業許可、産廃、運送、飲食店営業、古物商、在留資格。それぞれ検索する人が違います。ひとつのページにまとめず、許認可ごとにページを作ってください。
「必要書類」「取得までの期間」「要件を満たすか」を明記すると、問い合わせの質が上がります。
社会保険労務士
訴求すべき点:顧問と単発の切り分け
顧問契約と、就業規則作成・助成金申請といった単発業務があります。相談者はどちらを求めているか自覚していないことが多いため、両方の入口を用意してください。
助成金は検索需要が大きい領域です。ただし「必ず受給できる」といった表現は避けてください。制度上も不適切です。
近年は労務トラブルの相談も増えています。この分野は緊急性が高く、広告とも相性が良いです。
司法書士
訴求すべき点:相続登記の義務化に関する情報
相続登記が義務化されたことで、一般の方の関心が高まっています。制度の解説記事を持っていると、検索から接点が生まれます。
会社設立登記も安定した需要があります。税理士や行政書士との連携をうたうと、ワンストップ対応として訴求できます。
弁護士
訴求すべき点:分野の明確化
相談者は「弁護士」ではなく「離婚に強い弁護士」「交通事故の弁護士」を探しています。分野を明示しないと、そもそも見つけてもらえません。
ただし弁護士は広告規制が特に厳格です。日弁連の業務広告規程に沿った表現が必要になります。制作前に必ずご確認ください。
共通して言えること
どの士業でも、「相談者が使う言葉」で書くことが最重要です。
「遺産分割協議書作成」より「相続で兄弟ともめている」。困っている状態から書き出すと、自分ごとになります。専門用語は、その後の説明で使えば十分です。
競合をどう調べるか
制作前に、必ず確認していただきたい作業があります。
実際に検索してみてください
「札幌 税理士 相続」「札幌 行政書士 建設業許可」など、相談者が使うであろう言葉で検索してください。
上位に出ている事務所のサイトを、5つほど見てみます。見るべきは3点です。
- 料金を公開しているか……していなければ、それが差別化の余地です
- どの分野を前面に出しているか……全社が同じなら、別の切り口を探せます
- 顔写真があるか……ない事務所が多ければ、出すだけで差がつきます
「勝てる場所」を探す
すべての分野で1位を目指す必要はありません。競合が手薄な分野をひとつ見つければ十分です。
たとえば「札幌 税理士」は激戦でも、「札幌 飲食店 税理士」なら競合が少ないことがあります。そこを起点に実績を作り、徐々に広げるという進め方が現実的です。
差別化は「正直さ」でも作れます
多くの士業サイトは、良いことしか書いていません。
だからこそ、「こういう案件はお受けできません」「このケースは他の専門家をご紹介します」と書くだけで、誠実さが際立ちます。
これは私自身も自社サイトで実践している考え方です。できないことを言える相手のほうが、信頼されます。
費用の目安
士業のサイトは20万〜60万円が目安です。
| 構成 | 費用の目安 | 内容 |
|---|---|---|
| 1ページ(LP) | 10万〜20万円 | 特定分野に特化。まず試す場合 |
| 5ページ程度 | 20万〜40万円 | 基本構成。専門分野1〜2枚 |
| 8ページ以上 | 40万〜80万円 | 分野ページを複数展開 |
予算の配分について
士業のサイトで、私が予算をかけるべきだと考える順序です。
1位:文章
デザインより中身が問われる業種です。専門分野の説明、料金の根拠、相談の流れ。ここの質が成果を決めます。
ご自身で書けるなら、その分を他に回せます。書くのが苦手なら、原稿作成を依頼する価値があります。
2位:顔写真
撮影費3万〜10万円。安心感に直結します。
3位:分野ページの追加
ページ数を増やすほど、検索からの入口が増えます。
優先度が低いもの:オリジナルデザイン
10万円以上の追加になりますが、士業のサイトで必要になることはほとんどありません。テンプレートで十分です。
むしろ凝ったデザインより、読みやすさと情報の整理のほうが効きます。文字が小さすぎないか、余白は十分か。相談者には年配の方も多いため、この2点は必ず確認してください。
よくある失敗
1. 事務所案内だけになっている
所在地、営業時間、代表者名。これだけのサイトをよく見ます。
これでは「存在の証明」にしかなりません。相談者が知りたいのは「自分の悩みを解決してくれるか」です。
2. 専門用語だけで書かれている
「相続税申告業務」「経営革新等支援機関」。正確ですが、検索されません。
相談者の言葉で書き直してください。
3. 「初めての方へ」がない
士業に相談するのが初めて、という方は非常に多いです。にもかかわらず、その人に向けたページを用意していないサイトがほとんどです。
「相談時に何を持っていけばいいか」「どのくらい時間がかかるか」「その場で契約を迫られないか」。こうした素朴な不安に答えるページがあるだけで、問い合わせは増えます。
4. 顔写真がない
「顔を出すのは気恥ずかしい」というお気持ちは分かります。しかし士業は人に依頼する仕事です。
どうしても難しい場合は、後ろ姿や手元の写真、事務所の写真でも構いません。何もないよりはるかに良いです。
5. 更新が止まっている
「お知らせ」の最新が3年前。相談者は「まだ営業しているのか」と不安になります。
更新できないなら、日付が出る要素を置かないという選択もあります。無理にお知らせ欄を作る必要はありません。
6. 問い合わせ方法が電話だけ
特に若い世代は、電話に心理的な抵抗があります。フォームは必ず設置してください。
「まずメールで相談したい」という需要は確実にあります。特に相続や労務トラブルなど、デリケートな内容ほど文字で伝えたいという心理が働きます。営業時間外に思い立つ方も多いため、24時間受け付けられる窓口は有効です。
Googleビジネスプロフィールとの使い分け
士業でも登録する価値があります。無料です。
「札幌 税理士」のような検索では地図が上位に表示されます。ここに出るかどうかで、接点の数が変わります。
ただし、サイトのほうが重要です
飲食店や美容室では「Googleビジネスプロフィールが先」とお伝えしていますが、士業は逆です。
理由は、判断に必要な情報量が多いからです。地図の情報だけでは、専門分野も料金も経歴も伝えられません。
順序としては、サイトを整えたうえでGoogleビジネスプロフィールも登録するのが理想です。
口コミの扱いには注意が必要です
業務内容によっては、口コミの依頼が難しい場合があります。相続や労務トラブルなど、依頼したこと自体を知られたくない案件があるためです。
無理に口コミを集めようとせず、サイト側の情報を厚くするほうが現実的だと考えています。
広告との組み合わせ
士業は検索広告と相性が良い業種です。
「相続 相談 札幌」のようなキーワードで検索する人は、今まさに困っている状態です。緊急性が高く、単価も高いため、広告費を回収しやすい構造にあります。
ただし条件があります。着地するページが弱いと、広告費が無駄になります。
広告を検討されるなら、先にサイトを整えてください。順序が逆だと、集めた人を逃すだけです。
詳しくはホームページの必要性についての記事でも触れています。
補助金が使えます
士業の事務所も、要件を満たせば小規模事業者持続化補助金の対象になります。
ホームページ制作費は「ウェブサイト関連費」として、補助率3分の2・上限30万円の補助が受けられます。45万円のサイトなら、実質のご負担は15万円です。
注意点が2つあります。
- 交付決定の前に発注してはいけません
- ウェブサイト関連費だけでは申請できません。他の経費と組み合わせる必要があります
チラシと組み合わせるのが現実的です。ただし事務所案内だけのチラシは対象外なので、「相続でお困りの方へ」のようにサービス単位で作ってください。
詳しくは補助金についての記事にまとめています。
制作期間の目安
5ページ程度で3〜4週間です。ただし士業の場合、原稿の準備に時間がかかる傾向があります。
理由は書くべき内容が多いからです。分野の説明、料金の根拠、手続きの流れ。専門知識が必要な部分は、ご本人でないと書けません。
一方で、ご自身の専門分野なので書き始めれば早いという特徴もあります。まとまった時間を取れる時期を選んで着手してください。
繁忙期を避けることも重要です。税理士なら確定申告期、社労士なら算定基礎の時期は、制作が確実に止まります。
問い合わせにつながる文章の書き方
士業のサイトは文章が成果を決めます。具体的な書き方をお伝えします。
1. 相談者の状況から書き出す
いきなりサービス説明を始めないでください。相手の状況を描写してから入ります。
悪い例:「当事務所では相続税申告業務を承っております」
良い例:「親が亡くなり、何から手をつければいいか分からない。そんな状態で当事務所に相談される方がほとんどです」
後者は「自分のことだ」と感じてもらえます。
2. 手続きの全体像を見せる
相談者は、そもそも何が必要かを知りません。手続きの流れを図や箇条書きで示すだけで、価値のあるページになります。
「相続税申告までの6ステップ」「建設業許可取得までの流れ」。こうした情報は検索されますし、専門性の証明にもなります。
3. 期限や要件を明記する
相続税申告は10か月以内、相続登記にも期限があります。期限を明示すると、行動を促せます。
ただし不安を煽る書き方は避けてください。事実を淡々と伝えるほうが、専門家としての信頼につながります。
4. 「初回相談無料」は明記する
無料相談を行っているなら、目立つ場所に書いてください。士業への相談は敷居が高いと思われているため、これだけで壁が下がります。
有料の場合も、金額と時間を明記してください。「30分5,500円」と分かっていれば、判断できます。
5. 守秘義務に触れる
相続や労務トラブルなど、人に知られたくない相談が多い業種です。
「ご相談内容が外部に漏れることはありません」という一文があるだけで、安心感が変わります。当然のことですが、書かなければ伝わりません。
6. 専門用語には説明を添える
使ってはいけないわけではありません。使ったら説明するだけで十分です。
「遺産分割協議書(相続人全員で遺産の分け方を決めた書類)」のように、括弧で補えば読み手は止まりません。
公開後にやるべきこと
作って終わりにしないための項目です。
Search Consoleを見る
無料のツールです。どんな言葉で検索されて表示されたかが分かります。
意外な言葉で表示されていることがあります。そこに需要があるなら、その分野のページを追加する。この繰り返しでサイトが強くなります。
問い合わせの内容を記録する
どんな相談が多いか、どの分野からの問い合わせが多いか。記録しておくと、次に強化すべきページが見えます。
よくある質問を増やす
相談で繰り返し聞かれることは、サイトに書いておくべき情報です。
FAQを増やしていくと、説明の手間が減り、検索からの流入も増えます。もっとも費用対効果の高い更新方法です。
よくあるご質問
料金を載せると値切られませんか
私の見る限り、そうした事例は多くありません。
むしろ金額を理解したうえで連絡が来るため、価格交渉自体が減ります。値切りが起こるのは、金額の根拠が伝わっていないときです。
「なぜこの金額なのか」を併記してください。作業範囲や所要時間を書くだけで、納得度が変わります。
同業他社と似たサイトになりませんか
構成は似ます。士業のサイトに必要な要素は共通だからです。
差が出るのは「どの分野を前面に出すか」と「文章」です。ここは事務所ごとに違うため、結果として別物になります。
何ページから始めるべきですか
まず5ページをおすすめします。トップ、専門分野1枚、料金、プロフィール、お問い合わせ。
予算が限られる場合、1ページのLPから始めるのも現実的です。特定分野に絞れば、1枚でも十分に機能します。
ブログは書くべきですか
書ける方には強くおすすめします。士業は専門知識が資産になる業種だからです。
「相続の手続きの流れ」「建設業許可の要件」といった記事は、検索需要があります。
ただし無理に書く必要はありません。更新が止まったブログは逆効果です。書けないなら、分野ページを充実させるほうが確実です。
複数の資格を持っている場合はどう見せますか
ワンストップで対応できることは強みです。ただし前面に出しすぎないでください。
「税理士・行政書士」と並べるより、「相続の相談から申告・登記まで一括対応」のように依頼者の利益として書くほうが伝わります。
顔写真はどう撮ればいいですか
プロに依頼するのが理想ですが、難しければ次の点だけ守ってください。
- 明るい場所で撮る(窓際が最適)
- 背景は無地か、事務所の落ち着いた場所
- 正面から、胸から上
- スーツまたはそれに準じる服装
スマートフォンでも、この4点を守れば十分に使えます。
今あるサイトを直すべきか、作り直すべきか
次のどれかに当てはまるなら、作り直しを検討してください。
- スマートフォンで表示が崩れる
- 問い合わせフォームが動いていない
- 分野ページがなく、1ページに全業務が詰まっている
- 料金の記載がまったくない
逆に、スマホ対応ができていて構成に問題がないなら、文章の追加だけで改善することがあります。まず現状を見てもらってから判断してください。
職員の写真も載せるべきですか
事務所の規模によります。担当者が複数いる場合、誰が対応するか分かるほうが安心されます。
ただし職員の方の同意が必要です。掲載を望まない方がいる場合、無理に出さないでください。代表者だけでも十分に機能します。
事務所の場所を出したくないのですが
士業の場合、事務所所在地は出したほうがよいと考えています。信用の裏付けになるためです。
また、多くの士業では登録制度上、事務所所在地が公開情報になっています。隠す意味が薄いという事情もあります。
まとめ
要点を整理します。
士業のホームページは、他業種より重要度が高いです。依頼前に必ず調べられ、単価も高いためです。
必要なのは3点です。
- 誰が対応するのか……顔写真、経歴、資格
- 何ができるのか……依頼者の言葉で書く
- いくらかかるのか……条件付きでよいので公開する
そして戦略として、業務を絞ってください。「何でもできます」より「相続に強い」のほうが選ばれます。分野ごとにページを作れば、検索からの入口も増えます。
費用は20万〜60万円が目安です。予算はデザインより文章と顔写真に使ってください。オリジナルデザインは、この業種ではほとんど必要ありません。
最後に、制作者としての本音を書きます。
士業のサイトで結果が出ない最大の原因は、デザインではありません。「誰に何を伝えるか」が決まっていないことです。
取扱業務を全部並べ、専門用語で説明し、料金は書かない。この状態では、いくら見た目を整えても問い合わせは増えません。
逆に、分野を絞り、依頼者の言葉で書き、料金を出す。これができていれば、シンプルなサイトでも十分に機能します。
札幌で士業事務所のホームページ制作をご検討中の方は、お気軽にご相談ください。どの分野を前面に出すべきかという段階から、ご一緒に考えます。ご相談とお見積りは無料です。
この記事の情報について
本記事は2026年8月時点の情報をもとに執筆しています。記載の金額は一般的な目安であり、依頼先や内容によって変動します。
各士業には、それぞれの職業倫理規定や広告規制があります。サイトの表現については、所属される会・連合会の規定を必ずご確認ください。本記事は一般的なWEB制作の観点からの説明であり、各士業の規定を代替するものではありません。
補助金の制度は改定が頻繁です。申請前には必ず公式の公募要領をご確認ください。
また、記載している料金の例(相続税申告22万円〜など)は、あくまで書き方の見本です。実際の料金設定は、各事務所の判断によります。相場を示す意図はありません。
筆者は札幌でWEB制作を行う個人事業者です。立場に偏りがあることを前提に、判断材料のひとつとしてお読みください。
