この記事の要約
- 制作会社選びで見るべきは、「作れるか」ではなく「公開後も付き合えるか」です。作れる会社はいくらでもあります。
- 判断基準は8つ。中でも「金額より先に目的を聞いてくるか」が最重要です。ここで大半が見分けられます。
- 危険なサインは11個あります。順位保証、実質無料、内訳のない見積書。ひとつでも当てはまれば慎重に。
- 問い合わせ時にそのまま使える質問リストを用意しました。答え方で相手の姿勢が分かります。
- 相見積りは3社が適量です。金額ではなく「含まれる範囲」で比べてください。
- サーバーとドメインの名義は必ず確認してください。ここを制作会社名義にすると、乗り換えられなくなります。
- 私自身も選ばれる側の個人事業者です。立場が偏っていることを前提にお読みください。
結論:「作れる会社」ではなく「公開後も付き合える相手」を選んでください
ホームページ制作会社は、日本に数万社あります。フリーランスまで含めれば、選択肢は無数です。
その中からどう選ぶか。私の答えは明確です。
「きれいなサイトを作れるか」で選ばないでください。今の時代、まともな制作者なら誰でも作れます。テンプレートの質も上がり、見た目だけなら大きな差は出ません。
本当に差が出るのは、公開したあとです。
問い合わせが来ない。修正を頼みたいのに返信がない。担当者が辞めて話が通じない。相談を受けるトラブルは、ほぼすべて公開後に起きています。
ですから見るべきは、「この人と1年後も話ができるか」です。
私は札幌でWEB制作をしている個人事業者です。つまり私自身が選ばれる側にいます。この記事は当然、立場に偏りがあります。それを前提にお読みください。
そのうえで、他社をおすすめすべき場面もあるとお伝えします。判断基準を知っていただくことが、結果的に良い出会いにつながると考えています。
依頼先は大きく4種類
まず、選択肢の全体像を整理します。
1. 大手制作会社・広告代理店
費用の目安:150万円以上
営業、ディレクター、デザイナー、エンジニア、ライター。分業体制で進みます。
向いている:大規模なサイト、複数拠点を持つ企業、社内の承認手続きが複雑な組織。担当者が辞めても組織として継続できるのが強みです。
向いていない:5ページ程度の小規模サイト。人数が多いぶん費用が上がり、決定にも時間がかかります。
2. 中小の制作会社
費用の目安:50万〜150万円
数人から数十人の規模です。もっとも選択肢が多い層です。
向いている:ある程度の規模があり、継続的に相談したい企業。
注意点:会社によって得意分野がまったく違います。デザインが強い、システムが強い、集客が強い。何を得意としているかを必ず確認してください。
3. フリーランス・個人事業主
費用の目安:10万〜50万円
私もここに属します。営業やディレクターを挟まないため、中間コストがかかりません。
向いている:小規模サイト、直接やり取りしたい方、費用を抑えたい方。決定が早く進みます。
向いていない:大規模開発、同時進行が多い案件。また体調を崩せば止まります。これは構造的な弱点です。
4. クラウドソーシング
費用の目安:3万〜20万円
ココナラやランサーズなどで個人に依頼する方法です。
向いている:予算が限られ、内容も明確に決まっている場合。
注意点:品質のばらつきが非常に大きいです。公開後のサポートが受けられないことが多く、修正を頼めなくなるケースもあります。
選び方の8つの基準
ここからが本題です。実際に何を見るべきかを説明します。
基準1:金額より先に「目的」を聞いてくるか
これがもっとも重要です。この1点でかなり見分けられます。
「ホームページを作りたいのですが、いくらですか」と問い合わせたとします。
良い反応:「何のために作られますか」「どんな方に見てほしいですか」「今どんなことにお困りですか」と聞き返してくる。
危うい反応:すぐに「5ページなら◯万円です」と価格表を送ってくる。
目的が分からなければ、必要なものは決まりません。採用のサイトと商品を売るサイトでは、作るものがまったく違います。
目的を聞かずに出された見積りは、たいてい外れます。
基準2:見積書の内訳が具体的か
「ホームページ制作一式 500,000円」とだけ書かれた見積書。これでは何にいくら払うのか分かりません。
確認すべき項目は次のとおりです。
- 企画・設計費が入っているか
- デザイン費と実装費が分かれているか
- 原稿の作成は含まれるか
- 写真の撮影・手配は含まれるか
- スマートフォン対応は含まれるか
- お問い合わせフォームは含まれるか
- 公開作業は含まれるか
安い見積りほど、これらが別料金になっていることがあります。総額で比べないと意味がありません。
基準3:実績が自社の規模・業種と近いか
実績ページを見るとき、見るべきは「かっこいいかどうか」ではありません。
自社と近い規模、近い業種の実績があるかです。
大企業の実績ばかり並んでいる会社に、個人商店のサイトを頼むと、費用も進め方も噛み合いません。逆もまた然りです。
実績が公開されていない場合は、問い合わせ時に見せてもらってください。守秘義務で出せない案件があるのは普通ですが、何も見せられないのは不自然です。
基準4:公開後の話をするか
打ち合わせで、公開後の話が出るかどうか。
制作の話しかしない相手は、「納品したら終わり」と考えている可能性があります。
良い制作者は、こう聞いてきます。「公開後、更新はどなたがされますか」「集客はどう考えていますか」「効果はどう測りますか」
サイトは公開してからが本番です。そこに関心のない相手とは、長く付き合えません。
基準5:「できないこと」を言うか
何を頼んでも「できます」と答える相手には注意してください。
信頼できる制作者は、範囲を正直に伝えます。「それは対応できません」「その予算では難しいです」「それは効果が見込めないのでおすすめしません」と言える相手のほうが安全です。
私自身、ご相談をお断りすることがあります。既存客だけで手一杯という店舗に、無理にサイトを作っていただく必要はないからです。
受注のために「できます」と言うのは簡単です。しかし困るのは依頼した側です。
基準6:サーバー・ドメインの名義
ここは必ず確認してください。後々のトラブルで最も多い箇所です。
サーバーとドメインが制作会社名義になっていると、次のようなことが起きます。
- 他社に乗り換えたいのに、サイトを移せない
- 解約するとサイトが消える
- ドメインを引き渡してもらえない
- 制作会社が廃業したら連絡が取れない
必ずご自身の名義で契約してください。「うちで管理しますので」と言われても、名義だけは自分にしておくべきです。
これを嫌がる制作会社は、囲い込みを意図している可能性があります。
基準7:誰が実際に手を動かすのか答えられるか
意外に見落とされる点です。
打ち合わせに来た営業担当が、そのまま制作するとは限りません。会社によっては、外部の協力会社に丸投げしていることもあります。
これ自体は悪いことではありません。問題は間に人が増えるほど、意図が伝わりにくくなることです。
「実際の制作はどなたが担当されますか」「その方と直接お話しできますか」。この2つを聞いてみてください。答えを濁す場合は、体制を確認したほうがよいです。
基準8:自分で更新できる形になるか
「更新は弊社にご依頼ください」という作りになっていないか。
WordPressで作っているのに、お客様が触れない構成にしている会社があります。これでは更新のたびに費用がかかります。
年に10回の更新で1回5,000円なら、年間5万円です。5年で25万円。無視できない金額です。
避けたほうがよい、11の危険なサイン
ひとつでも当てはまれば、慎重に判断してください。
1. 「検索1位を保証します」
順位は競合状況によって変わります。保証できるものではありません。保証すると言う会社は、リスクのある手法を使う可能性があります。
2. 「今ならモニター価格」が常設されている
期間限定のはずのキャンペーンが、何ヶ月経っても掲載され続けている。これは実質的な通常価格です。
割引自体が悪いわけではありません。問題は「特別扱いされている」と思わせる見せ方です。判断を急がせる手法なので、冷静に総額で比べてください。
3. 「実質無料」「初期費用0円」
多くの場合、月額制で長期契約が前提です。月9,800円×5年なら58万円。一括で20万円払うより高くつきます。
必ず総額と契約期間、解約条件を確認してください。
4. 見積書の内訳がない
「一式」だけの見積書は、後で追加請求が発生しやすい傾向があります。
5. 契約を急がせる
「今月中なら割引します」「今お決めいただかないと枠が埋まります」。急かす理由を考えてください。
まともな制作者なら、検討の時間を与えます。
6. 目的を聞かずに提案してくる
基準1の裏返しです。テンプレートに流し込むだけの仕事になりがちです。
7. 連絡のレスポンスが遅い
契約前の対応が、契約後の対応の最高値だと考えてください。問い合わせの返信に1週間かかる相手は、制作中も同じです。
8. 専門用語ばかりで説明が分からない
分かりやすく説明できないのは、理解が浅いか、説明する気がないかのどちらかです。
質問して、納得できる答えが返ってこない相手とは進めないでください。
9. サーバー・ドメインを自社名義にしたがる
基準6のとおりです。理由を確認し、納得できなければ避けてください。
10. 実績を見せられない
守秘義務がある案件は当然あります。しかし何ひとつ見せられないのは不自然です。
11. 契約書を交わさない
口約束だけで進めるのは危険です。作業範囲、金額、納期、修正回数。書面に残してください。
問い合わせ時に聞くべき質問リスト
そのまま使える形でまとめます。答え方で相手の姿勢が分かります。
制作について
- 「この見積りに、原稿の作成は含まれますか」
- 「写真はどうすればよいですか」
- 「修正は何回まで対応いただけますか」
- 「制作期間はどのくらいかかりますか」
- 「どのような場合に追加費用が発生しますか」
納品・引き渡しについて
- 「サーバーとドメインは、こちらの名義で契約できますか」
- 「管理画面のIDとパスワードはいただけますか」
- 「公開後、自分で更新できる形になりますか」
公開後について
- 「不具合が出た場合、どこまで対応いただけますか」
- 「保守契約は必須ですか。内容は何が含まれますか」
- 「将来、他社に引き継ぐことは可能ですか」
特に最後の質問は有効です。「引き継げます」と即答できる相手は、囲い込みを考えていません。言葉を濁す相手には注意してください。
なお、これらをすべて聞くのは気が引けるかもしれません。しかし誠実な制作者ほど、こうした質問を歓迎します。後で認識が食い違うより、先に確認し合うほうがお互いに楽だからです。質問を嫌がる態度そのものが、判断材料になります。
相見積りの正しい取り方
いつ取るのが適切か
目的とおおよその予算が固まってからにしてください。何も決まっていない段階で3社に声をかけると、比較できない提案が3つ届くだけです。
逆に、決まりすぎている必要もありません。「誰に何を届けたいか」が言葉にできれば十分です。
3社が適量です
1社では比較できません。5社以上では判断が追いつきません。3社がちょうどよい数です。
できればタイプの違う3社にしてください。制作会社1社、フリーランス2社、といった形です。価格帯と進め方の違いが見えます。
同じ条件を伝える
会社ごとに違う内容を伝えると、比較できなくなります。次の5点は共通で伝えてください。
- 目的(何のために作るのか)
- 希望するページ数、または載せたい内容
- 公開希望時期
- 原稿・写真の有無
- 予算の目安
予算は伝えたほうがよいです。隠すと、的外れな提案が返ってきます。「30万円前後で考えていますが、内容次第で相談したい」と伝えれば十分です。
金額だけで比べない
50万円と30万円の見積りがあったとします。
50万円には写真撮影、原稿作成、公開後3ヶ月のサポートが含まれている。30万円は制作のみで原稿は自分で用意。この場合、50万円のほうが安いこともあります。
必ず含まれる範囲を揃えて比較してください。
断るときも連絡する
見積りを取って音信不通は避けてください。業界は狭く、後で別の場面で関わることもあります。
「今回は他社にお願いすることにしました」の一言で十分です。丁寧に断る方は、次の機会にも相談しやすくなります。
契約前に書面で確認すべきこと
口約束はトラブルのもとです。次の項目は必ず文書に残してください。
- 作業範囲……何ページ、どこまで作るか
- 金額と支払い条件……総額、支払いのタイミング
- 納期……いつまでに公開するか
- 修正回数……何回まで無償か
- 追加費用の条件……どんな場合に発生するか
- 納品物の範囲……データ、アカウント情報
- 権利の帰属……サイトの権利は誰のものか
- キャンセル条件……途中でやめる場合の精算方法
正式な契約書でなくても構いません。メールで内容を確認し合うだけでも、記録として意味があります。
打ち合わせで見るべきポイント
実際に会って話す機会があれば、そこで多くのことが分かります。何を見るべきかをお伝えします。
1. 質問の量と質
良い制作者は、たくさん質問します。
どんなお客様が多いか。競合はどこか。今いちばん困っていることは何か。過去にうまくいった販促は何か。
制作者が一方的に話し続ける打ち合わせは、良い兆候ではありません。提案の前に、まず理解しようとしているかを見てください。
2. 事業を理解しようとしているか
WEBの話ばかりする相手より、あなたの商売について聞いてくる相手のほうが良い仕事をします。
どんなサイトが必要かは、事業の中身によって変わります。事業を知らずに設計はできません。
3. 提案に理由があるか
「このデザインが今風なので」ではなく、「御社のお客様は50代以上が多いので、文字を大きめにしています」。
提案のひとつひとつに理由を言えるか。ここに実力が出ます。
4. 予算に対して正直か
ご予算を伝えたとき、その範囲でできることを具体的に示せるか。
「もう少し出せば、もっと良いものが作れます」と言うだけの相手より、「この予算ならここに絞りましょう」と優先順位を示せる相手のほうが信頼できます。
5. 話しやすいか
最後は感覚的な話になりますが、無視できない要素です。
制作は数週間から数ヶ月続きます。その間、何度もやり取りします。質問しづらい相手だと、言えないまま進んでしまいます。
「こんなことを聞いたら失礼かな」と感じる相手は避けたほうがいいです。
制作者側から見た「良いお客様」
視点を変えて、依頼される側の話も書きます。良い関係は双方向で作られるものだからです。
目的を言葉にしてくださる方
「かっこいいサイトが欲しい」より「新規の問い合わせを月5件増やしたい」。後者のほうが、はるかに良いものが作れます。
目的が明確なら、判断に迷いません。デザインの好みでもめることも減ります。
決定権のある方が打ち合わせに出てくださる
担当者だけで進み、最後に社長が「これじゃない」と言う。これが起きると、大幅な手戻りになります。
可能であれば、最終決定者に初回から参加していただくのが理想です。
率直に言ってくださる方
「なんとなく違う気がする」でも構いません。言っていただければ調整できます。
気を遣って黙っていると、公開後に「実は最初から気になっていた」となります。制作中の遠慮が、いちばん困ります。
公開後を考えてくださる方
「作ったら終わり」ではなく、「公開後どう運用するか」を一緒に考えてくださる方とは、良い仕事ができます。
これは制作者の力だけでは成り立ちません。お客様側の当事者意識が、成果を大きく左右します。
タイプ別・自社に合う依頼先
大手・中堅の制作会社が向く場合
- 従業員50名以上の企業
- 20ページ以上の規模
- 社内の承認手続きが複雑
- 複数部署が関わる
- 予算100万円以上
フリーランス・個人事業主が向く場合
- 個人事業主、小規模事業者
- 10ページ以下の規模
- 直接やり取りして早く進めたい
- 予算50万円以下
- 公開後も気軽に相談したい
クラウドソーシングが向く場合
- 予算が10万円以下
- 作りたい内容が明確に決まっている
- 公開後は自分で管理できる
- 多少の品質のばらつきを許容できる
札幌で制作会社を探す場合
地域で探す場合の事情を書きます。
選択肢は思ったより多い
札幌にも制作会社は多数あり、フリーランスも増えています。「地元だから選択肢が少ない」ということはありません。
加えて、オンラインで全国どこにでも依頼できます。地元にこだわる必要はないというのが実情です。
それでも地元を選ぶ理由
では、なぜ地元の制作者を選ぶのか。理由は3つあると考えています。
1つ目。直接会って相談できる。画面越しでは伝わりにくいニュアンスがあります。特に初回の打ち合わせは、対面のほうが早く進みます。
2つ目。撮影に来てもらえる。店舗や工場の写真が必要な場合、地元でないと交通費がかさみます。
3つ目。商圏の感覚が共有できる。「中央区と北区では客層が違う」「冬場は人通りが減る」。こうした前提を説明せずに済むのは、地元ならではです。
逆に、地元にこだわらないほうがよい場合
全国を対象にした商売、特殊な業界向けのサイト、専門的なシステムが必要な場合。こうしたケースでは、その分野に詳しい制作者を全国から探すほうが合理的です。
地域より専門性で選ぶ、という判断も十分にあり得ます。
補助金を使う場合の注意
制作費に補助金を使う予定がある場合、依頼先選びにも条件が加わります。
補助金対応の経験があるか
必須ではありませんが、経験があると話が早く進みます。特に重要なのがスケジュールの理解です。
補助金は交付決定の前に発注すると対象外になります。この点を理解していない制作会社だと、「早く着手しましょう」と言われて、補助金が受けられなくなることがあります。
見積書を要件に合わせて作れるか
補助金の申請では、経費の区分ごとに見積りが必要になることがあります。制作費と保守費を分ける、といった対応です。
依頼前に「補助金を使う予定です」と伝えてください。対応可否がはっきりします。
採択されなかった場合の想定
補助金は必ず通るとは限りません。不採択の場合にどうするかを、先に決めておいてください。
私の場合、採択された場合と不採択の場合の2案でお見積りすることがあります。「通ればここまで、通らなければこの範囲」と決めておくと判断が楽になります。
詳しくは補助金についての記事にまとめています。
よくある失敗
失敗1:安さだけで選んで作り直しになった
3万円で作ってもらったが、スマホで崩れる、修正を頼めない。結局作り直して合計30万円。もっとも多い失敗です。
失敗2:担当者と連絡が取れなくなった
個人に依頼した場合に起きやすい問題です。連絡手段を複数持っておくことである程度は防げます。
失敗3:サーバーが制作会社名義で移せなかった
乗り換えたいのに移せない。ドメインも渡してもらえない。実際にあるトラブルです。
失敗4:原稿が用意できず半年止まった
「原稿はお客様支給」の契約でよく起きます。誰が書くのかを最初に決めてください。
失敗5:デザインの好みでもめて進まなくなった
社内で意見が割れ、修正が延々と続く。よくあるパターンです。
原因は判断基準が「好み」になっていることです。「誰に何を伝えるサイトか」が共有されていれば、「この色は目的に合うか」で判断できます。
防ぎ方:着手前に目的と対象を全員で確認し、最終決定者を1人に決めておいてください。
失敗6:月額制の総額を確認していなかった
初期費用0円に惹かれたが、5年縛りで総額60万円。しかも解約するとサイトが消える。
よくあるご質問
制作会社とフリーランス、どちらが安心ですか
どちらにも利点と欠点があります。
制作会社は組織として継続でき、大規模案件にも対応できます。一方で費用は高く、決定に時間がかかります。
フリーランスは費用を抑えられ、やり取りが速いです。一方で規模に限りがあり、体調を崩せば止まります。
目安は10ページ以下ならフリーランス、それ以上や社内手続きが複雑なら制作会社です。
地元の会社に頼むべきですか
必須ではありません。オンラインで全国どこにでも依頼できます。
ただし直接会って相談できることには価値があります。写真撮影が必要な場合や、地域の商圏を前提に話したい場合は、地元の制作者が有利です。
実績が少ない制作者は避けるべきですか
一概には言えません。実績が少なくても、丁寧に対応する方はいます。
判断材料は実績数よりやり取りの質です。質問に的確に答えるか、目的を聞いてくるか。そこを見てください。
知り合いに頼むのはどうですか
進めやすい反面、言いにくくなるという難しさがあります。修正を頼みづらい、断りづらい。
頼む場合も、金額と作業範囲は書面で明確にしてください。関係を守るためです。
途中で制作会社を変えられますか
可能ですが、費用は発生します。それまでの作業分は精算が必要です。
WordPressで作られている場合は引き継ぎやすいですが、独自システムの場合は作り直しになることもあります。
提案書が立派な会社は信頼できますか
提案書の質と、実際の制作の質は別物です。
営業担当が作った提案書が立派でも、実際に手を動かす人が別なら、そのとおりにはなりません。誰が作業するのかを確認してください。
問い合わせフォームから連絡するとき、何を書けばいいですか
次の5点が書かれていれば、精度の高い返信が届きます。
- 事業内容(何をしている会社か)
- 目的(何のためにサイトが必要か)
- 希望時期
- 予算の目安
- 原稿や写真の準備状況
すべて決まっていなくても構いません。「何も決まっていないので相談したい」でも十分です。むしろ、その状態から一緒に整理するのが制作者の仕事です。
提示された金額を値切ってもいいですか
単純な値引き交渉は、あまりおすすめしません。削られるのは利益ではなく、工程だからです。
金額を下げたい場合は、「予算がこの範囲なので、どこを削れますか」と聞いてください。ページ数を減らす、原稿を自分で用意する、といった調整で対応できます。
この聞き方なら、品質を保ったまま費用を下げられます。
複数社に同じ内容を送るとき、そう伝えるべきですか
伝えたほうが誠実ですし、実務上も有利です。
相見積りだと分かれば、多くの制作者は比較されることを前提に、より具体的な提案をします。隠す必要はありません。
相見積りを取ることは失礼ですか
まったく失礼ではありません。むしろ当然のことです。私も相見積りを前提としてお見積りしています。
「相見積りは受けません」という会社があれば、そちらのほうが不自然です。
まとめ
要点を整理します。
制作会社選びで見るべきは「作れるか」ではなく「公開後も付き合えるか」です。
判断基準は8つあります。
- 金額より先に目的を聞いてくるか
- 見積書の内訳が具体的か
- 実績が自社の規模・業種と近いか
- 公開後の話をするか
- できないことを正直に言うか
- サーバー・ドメインを自分名義にできるか
- 誰が実際に手を動かすのか答えられるか
- 自分で更新できる形になるか
そして、危険なサインが11個あります。特に「順位保証」「実質無料」「内訳のない見積書」の3つには注意してください。
最後に、選ばれる側としての本音を書きます。
私は、すべてのご相談をお受けしているわけではありません。規模が合わない場合は、他社をおすすめすることもあります。
それは誠実さというより、合わない仕事を受けても双方が不幸になるからです。ミスマッチな案件は、途中で必ず無理が出ます。
ですから、この記事で書いた基準は私自身が試される基準でもあります。もしご相談いただいて、私がこの基準を満たしていないと感じたら、遠慮なく他社を選んでください。
札幌でホームページ制作の依頼先をお探しの方は、比較検討の1社としてお気軽にご相談ください。他社のお見積りで分かりにくい項目があれば、内容を拝見してご説明することもできます。ご相談とお見積りは無料です。
この記事の情報について
本記事は2026年8月時点の情報をもとに執筆しています。記載の費用は一般的な目安であり、依頼先や内容によって変動します。
「危険なサイン」として挙げた項目は、該当する会社がすべて不誠実だという意味ではありません。合理的な理由がある場合もあります。重要なのは、理由を確認して納得できるかどうかです。鵜呑みにせず、ご自身の判断材料としてお使いください。
また、筆者は札幌でWEB制作を行う個人事業者であり、この記事で紹介している依頼先のひとつに該当します。立場に偏りがあることを前提に、判断材料のひとつとしてお読みください。
